レビュー 明橋 大二『HSCの子育てハッピーアドバイス HSC=ひといちばい敏感な子』「甘やかすからわがままになる」は間違い

HSCという言葉を聞いたことはありますか?

HSCって何?

「Highly Sensitive Child」の略称。
ひといちばい敏感な子どものこと。

チカチカ

HSCは障害や病気ではなく生まれ持った気質なので、治すものではありません。

また、発達障害とは異なります。

そんなHSCの子どもを育てるヒントがたくさん詰まった書籍、『HSCの子育てハッピーアドバイス HSC=ひといちばい敏感な子』をご紹介します。
目次

作者や出版社は?

著:明橋 大二(あけはし・だいじ)
イラスト:太田 知子
出版社:1万年堂出版
発売日:2018年6月19日

著者の明橋さんは精神科医で、現在も心療内科部長として勤務されています。

多数の著書を出版されていて、なかでも『子育てハッピーアドバイス』シリーズは、累計500万部以上を誇るベストセラーです。

チカチカ

『子育てハッピーアドバイス』シリーズは、かわいいイラストと優しい文章で構成されています。
お子さんがいらっしゃる方におすすめです。

こんな人におすすめ!

こんな人におすすめします

子どもがHSCかもしれない
HSCの子どもを育てている
他の子どもに比べると、自分の子どもは敏感だと思う
優しい気持ちで子育てがしたい

チカチカ

HSCをポジティブに考えよう!という本です。

読んだきっかけ

「うちの子どもHSCかも?」
子どもの成長をサポートするために購入しました

子どもの特性について調べているうちに、HSCという言葉を知りました。

HSCの特徴を見て、

チカチカ

当てはまることが多いなあ…
もしかして、うちの子どもはHSCなのかな?

と思うようになりました。

HSCの他にも、

チカチカ

感覚過敏?
それとも発達障害?

の疑いもあります。

いずれにせよ、子どもがどんな特性を持っていたとしても、自分にとって世界一大切な子どもだということに変わりはありません。

大事なのは、子どもが自信を持って前向きに生きられるようになることだと思うんです。

チカチカ

子どもに明るく楽しい人生を送ってほしい!
そのサポートをするために買いました。

本の内容は?この本を読んでわかること

どんなことが書いてある?HSCの特徴は?

HSCの知識とスキルを身につけて、子育てを楽しもう!

とてもポジティブな姿勢の本なんです。

こちらの書籍によると、HSCの特徴には次の4つの性質があるといわれています。

  • 深く考える
  • 過剰に刺激を受けやすい
  • 共感力が高く、感情の反応が強い
  • ささいな刺激を察知する

他に、子どもが「HSCかどうかを知るための、23のチェックリスト」も収録されています。

チカチカ

かわいいイラストやマンガでの解説が多くて、とても読みやすいです♪

心に残ったポイント

チカチカ

本書の中で、素晴らしいなと共感した箇所を引用します。

「敏感すぎる」はネガティブなレッテル貼り

HSCに対して、時々「敏感すぎる子」と表現されることがあります。
しかし、HSCは、「とても敏感な子」ではありますが、「敏感すぎる子」ではありません。
「とても敏感」は、正常な性質の一つですが、
「敏感すぎる」は不適切な反応であり、病的なものです。

HSCの子育てハッピーアドバイス HSC=ひといちばい敏感な子
明橋 大二

「敏感すぎる子」じゃなくて「とても敏感な子」

HSC傾向の子どもを育てていると、人と比べて、ついつい「うちの子は敏感すぎる」と言ってしまいます。

チカチカ

この「敏感すぎる」という言葉は、無自覚に子どもを下げているんだよ。

チカチカ

どういうこと?

チカチカ

なぜなら、「敏感すぎて〜」のあとに続く言葉は、ネガティブな言葉だからだよ。

  • 「敏感すぎて◯◯ができない」
  • 「敏感すぎて困ってる」
チカチカ

こんな感じだね。
「敏感すぎて〜」のあとにポジティブな言葉は使わないよね。

チカチカ

なるほど…確かにそうかも!

子どもに対して「敏感すぎる」という言葉を使うということは、「敏感」をネガティブに捉えていることと一緒です。

敏感すぎる子」と表現するのはNG。
「とても敏感な子」に言い換えよう。

「甘やかすからわがままになる」は間違い

まず、HSCを育てる親御さんが、周りからよく言われる言葉があります。
「過保護だ」とか、「子どもの言いなりになりすぎ」などの言葉です。
(中略)
要するに、親がそのような間違った育て方をしているから、こういう子どもになるんだ、という言い方です。
しかし私はそのようなとき、親の育て方は、子どもの行動の「原因」ではなく、「結果」かもしれないと考えてみましょう、と言っています。

HSCの子育てハッピーアドバイス HSC=ひといちばい敏感な子
明橋 大二

親の育て方は、子どもの行動の「原因」ではなく「結果」である

この引用した箇所、何度も何度も深くうなずきました。

子育てで苦労したお母さん方はきっと、みなさん同じはず。

明橋先生がおっしゃっているように、私も

育て方が甘いから、怒らないから、子どもがわがままに育ったんだ!

と、身内に言われてきました。

チカチカ

確かに今は、できる限り強く怒らないようにしています。
でもそれは、子どもの特性に合わせた結果なんです。

チカチカ

どんな特性なの?

チカチカ

うちの子どもは、ひといちばい傷つきやすくて、強く怒るとトラウマになりかねないんです。

うちの子どもが、怒られた時の反応です。

  • 怒った人に対して、何日も怯える
  • 怒られたことが、記憶として強く残る

怒られたことが心の傷になって残るだけで、そもそもの怒ったことの原因(子どものいたずらやわがまま)は改善されませんでした。

つまり、うちの場合だと

原因:強く怒ると子どものトラウマになってしまう。
↓↓↓
結果:冷静に子どもを諭す。怒る時は抑えめに。

こうなります。

この本を読んで変わった!

子どもの失敗に寛容になった

子どもの失敗に動じない
冷静に対処する

チカチカ

今まで、子どもが飲み物をこぼしたりした時は、あまり怒らずに静かに諭すようにしていました。

チカチカ

なんで?

チカチカ

わざとこぼしたわけじゃないなら、怒らずに「気をつけようね」でいいと思うんです。

それでも、何度かこういうことが続くと、ちょっとイライラしながら

気をつけてね!

と言ってしまう時もありました。

こちらの書籍を読んでからは、子どもの失敗に動じなくなりました。

明橋先生は、手のかからない、いい子には「失敗をほめる」ことを提案されています。

その発想はなかったです…!

この発想を参考に、最近は、

チカチカ

こぼしたりする時もあるよね!

と、明るく冷静に対応しています。

子どもの失敗は、広い心で受け止めよう

子どもが不得意とすることより、子どもの得意なことに目を向ける

子どもの苦手なことばかりに目を向けない

敏感な子どもって、他の子どもに比べて苦手なことやできないことが多いです。

その分、不得意なことに目がいきがちになるんです。

でも、それじゃいけないって気づきました。

チカチカ

親がネガティブに感じていることは、子どもにも伝わります。

子どもの得意なことや長所、たくさんありますよね。

それらに目を向けて、

私の子どもは素晴らしい!

と、自信を持つようにしたいと思います。

子どもの長所を大切に育てよう

感想

HSCをポジティブに捉えることができる
子どもの可能性を信じる

こちらの書籍を読んで、今まで「うちの子は繊細すぎる」と思っていた考えが覆されました。

チカチカ

卑屈になっていたのかもしれません。
「繊細すぎる」は子どもに失礼でした…。

子どもを受け入れているつもりでしたが、”しぶしぶ”感があったかもしれません。

もし、私と同じようにHSCをネガティブに捉えているお母さんがいたら、伝えたいことがあります。

  • 卑屈にならないで
  • 子どもはそのままで素晴らしい
  • 子どもの可能性を信じよう

そして、この思いをお子さんにも伝えてほしい。

ポジティブな姿勢で子育てを続けていれば、きっと明るい未来が開けるはず。

私はそう信じています。

チカチカ

素晴らしい本でした。
この本に出会えて良かったです!
長文レビュー、最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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