レビュー こど看『児童精神科の看護師が伝える 子どもの傷つきやすいこころの守りかた』「大丈夫?」には「大丈夫」としか返せない

子どもはもちろん、大人のメンタルケアにも効く言葉がたくさんまとめられています。

目次

作者や出版社は?

作者:こど看
出版社:KADOKAWA
発売日:2023年11月22日

著者のこど看さんは、精神科認定看護師の資格を保持されています。

さらに、児童精神科病棟で10年以上の勤務経験をお持ちです。

現在も看護師として勤務のかたわら、
X(@kodokanchildpsy) で情報発信を続けていらっしゃいます。
チカチカ

こど看さんは男性の方で、お子さんもいらっしゃるそうです。

こんな人におすすめ!

こんな人におすすめします

子どもの気持ちを大切にしたい
自己肯定感の高い子どもに育ってほしい
子どもとのコミュニケーションに悩んでいる
子育てに疲れている

チカチカ

子どもの心だけでなく、大人の心の守り方についても書かれています。

読んだきっかけ

こど看さんがXで宣伝されていて、気になって購入しました

もともと、こど看さんの
X(@kodokanchildpsy)をフォローしていました。

育児について共感できる、素敵な内容のポストばかりです。

こど看さんの著書が発売されていることを知って購入しました。

チカチカ

子どものメンタルを大事にしたいと思っているので、興味が湧いて購入しました!

本の内容は?この本を読んでわかること

どんなことが書いてある?

70の「子どもの心を守り、ケアする方法」がまとめられています。

どの方法も2~4ページほどの分量で書かれているので、気になったところからパラパラ~と気軽に読むことができます。

下記の章ごとに分類されています。

・Chapter1 子どもが「安心感・自己肯定感」を持つためには
・Chapter2 「話す」より実は大事な「聞く・見守る」
・Chapter3 子どもとのコミュニケーションをおざなりにしないで
・Chapter4 子どものこころを守るために知っておきたいこと
・Chapter5 大人のこころだって守らないといけない

この他にも4本のコラムが掲載されています。

こど看さんが看護師として働き始めた頃の話や、子どもとの遊び方などについて書かれています。

チカチカ

こど看さんの実体験に基づいて書かれているので、すぐに実践できる方法ばかりです。

心に残ったポイント

チカチカ

本書の中で、素晴らしいなと共感した箇所を引用します。

「大丈夫?」には「大丈夫」としか返せない

その上、自覚なく「大丈夫?」を多用していると、次第に「大丈夫」を聞いて安心したいがために、無意識のうちに語気を強めたり、表情を硬くしながら「大丈夫?」と子どもに聞くようになってしまいます。
こうなると、子どもは大人側の意図を敏感に察知し、「大人を心配させないようにしよう」と考え、大丈夫ではないのに「大丈夫」と答えてしまいます。

児童精神科の看護師が伝える 子どもの傷つきやすいこころの守りかた
こど看

「大丈夫?」と聞く時は「大丈夫」の返事を期待している

本当にその通りで、

チカチカ

大丈夫?

と聞かれたら、答えは

チカチカ

大丈夫。

チカチカ

大丈夫じゃない。

の二択になってしまいます。

とりあえず「大丈夫」と答えてしまう人も多いのでしょう。

子どもから「大丈夫」という返事を聞くと、親は「子どもは大丈夫って言ってる」とほっと安心して、親として「心配する」という役割を果たしたような気持ちになります。

チカチカ

「大丈夫」という返事を聞く、それだけでいいのでしょうか。

子どもに「大丈夫?」と質問しただけでは、具体的な気持ちや様子を聞けないかもしれません。

自分のことを上手に話せる子どもばかりではありません。

子どもが話しやすいように、状況に応じた問いかけや具体的な質問が必要なのだと思います。

子どもの様子をよく観察して、適切な言葉を使おう

傷ついて成長するのは”筋肉だけ”でいい

筋肉は傷つくことで強くなることが知られていますが、心は傷つくことで強くならないからです。
心の傷は、ちょっとやそっとじゃ癒えないのです。

児童精神科の看護師が伝える 子どもの傷つきやすいこころの守りかた
こど看

私自身、過去のつらい出来事を思い出して振り返ってみると、それらにメリットなんてひとつもなかったと断言できます。

傷ついた分だけ臆病になり、つらい記憶はトラウマになるだけでした。

メンタルの強さや弱さに関係なく、誰だって、わざわざ嫌な思い出を増やす必要なんてありません。

子どもが心に傷を負わないように、できる限りの配慮をしよう

この本を読んで変わった!

「大丈夫?」じゃなくて、具体的な質問をする

「大丈夫?」と聞かずに、状況に応じた質問をする

例えば、子どもが「お腹が痛い」と体調不良を訴えている時。

とっさに「大丈夫?」と聞いてしまいそうになるけれど、そうではなくて

チカチカ

どの辺りが痛いの?どれぐらい痛いの?

と、子どもが答えやすい質問をするようにします。

また、子どもが悩みを抱えている時は

チカチカ

今はどんな気持ち?今日はどんな遊びをしたの?

など、様々な観点から質問することを心がけるようになりました。

「大丈夫?」という言葉が口癖のようになってしまって、つい聞いてしまうことがあります。

それでも、「具体的な質問をする」という意識をもつだけで、行動が変わると思います。

感想

全方位、優しさに満ちあふれた本です。
大人も救われます。

読み終わってまず思ったこととが、

チカチカ

こど看さんみたいな人がお父さんだったら、子どもの心が健全に育ちそう…!

でした。

子どものメンタルケアのために「親の目線」で読んでいたはずなのに、なぜか「子ども目線」の感想になってしまいました笑。

こど看さんの包容力があまりにすごくて、大人の私も癒されるような本だったから…かもしれません。

私自身、子育てに悩む日々を送っています。

普段は優しい気持ちで子どもに接していても、子どもにイライラしてしまって、どうしても優しくできない時があります。

チカチカ

そんな時でも心を落ち着かせて、この本のことを思い出したいと思いました!

優しい気持ちになる本です。

育児中の方は、ぜひお手に取ってみて下さい♪

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