子どもはもちろん、大人のメンタルケアにも効く言葉がたくさんまとめられています。
作者や出版社は?
著者のこど看さんは、精神科認定看護師の資格を保持されています。
さらに、児童精神科病棟で10年以上の勤務経験をお持ちです。
X(@kodokanchildpsy) で情報発信を続けていらっしゃいます。

こど看さんは男性の方で、お子さんもいらっしゃるそうです。
こんな人におすすめ!
自己肯定感の高い子どもに育ってほしい
子どもとのコミュニケーションに悩んでいる
子育てに疲れている



子どもの心だけでなく、大人の心の守り方についても書かれています。
読んだきっかけ
X(@kodokanchildpsy)をフォローしていました。
育児について共感できる、素敵な内容のポストばかりです。
こど看さんの著書が発売されていることを知って購入しました。



子どものメンタルを大事にしたいと思っているので、興味が湧いて購入しました!
本の内容は?この本を読んでわかること
どんなことが書いてある?


どの方法も2~4ページほどの分量で書かれているので、気になったところからパラパラ~と気軽に読むことができます。
下記の章ごとに分類されています。
・Chapter2 「話す」より実は大事な「聞く・見守る」
・Chapter3 子どもとのコミュニケーションをおざなりにしないで
・Chapter4 子どものこころを守るために知っておきたいこと
・Chapter5 大人のこころだって守らないといけない
この他にも4本のコラムが掲載されています。
こど看さんが看護師として働き始めた頃の話や、子どもとの遊び方などについて書かれています。



こど看さんの実体験に基づいて書かれているので、すぐに実践できる方法ばかりです。
心に残ったポイント



本書の中で、素晴らしいなと共感した箇所を引用します。
「大丈夫?」には「大丈夫」としか返せない


その上、自覚なく「大丈夫?」を多用していると、次第に「大丈夫」を聞いて安心したいがために、無意識のうちに語気を強めたり、表情を硬くしながら「大丈夫?」と子どもに聞くようになってしまいます。
児童精神科の看護師が伝える 子どもの傷つきやすいこころの守りかた
こうなると、子どもは大人側の意図を敏感に察知し、「大人を心配させないようにしよう」と考え、大丈夫ではないのに「大丈夫」と答えてしまいます。
こど看
本当にその通りで、



大丈夫?
と聞かれたら、答えは



大丈夫。



大丈夫じゃない。
の二択になってしまいます。
とりあえず「大丈夫」と答えてしまう人も多いのでしょう。
子どもから「大丈夫」という返事を聞くと、親は「子どもは大丈夫って言ってる」とほっと安心して、親として「心配する」という役割を果たしたような気持ちになります。



「大丈夫」という返事を聞く、それだけでいいのでしょうか。
子どもに「大丈夫?」と質問しただけでは、具体的な気持ちや様子を聞けないかもしれません。
自分のことを上手に話せる子どもばかりではありません。
子どもが話しやすいように、状況に応じた問いかけや具体的な質問が必要なのだと思います。
子どもの様子をよく観察して、適切な言葉を使おう
傷ついて成長するのは”筋肉だけ”でいい


筋肉は傷つくことで強くなることが知られていますが、心は傷つくことで強くならないからです。
児童精神科の看護師が伝える 子どもの傷つきやすいこころの守りかた
心の傷は、ちょっとやそっとじゃ癒えないのです。
こど看
私自身、過去のつらい出来事を思い出して振り返ってみると、それらにメリットなんてひとつもなかったと断言できます。
傷ついた分だけ臆病になり、つらい記憶はトラウマになるだけでした。
メンタルの強さや弱さに関係なく、誰だって、わざわざ嫌な思い出を増やす必要なんてありません。
子どもが心に傷を負わないように、できる限りの配慮をしよう
この本を読んで変わった!
「大丈夫?」じゃなくて、具体的な質問をする


例えば、子どもが「お腹が痛い」と体調不良を訴えている時。
とっさに「大丈夫?」と聞いてしまいそうになるけれど、そうではなくて



どの辺りが痛いの?どれぐらい痛いの?
と、子どもが答えやすい質問をするようにします。
また、子どもが悩みを抱えている時は



今はどんな気持ち?今日はどんな遊びをしたの?
など、様々な観点から質問することを心がけるようになりました。
「大丈夫?」という言葉が口癖のようになってしまって、つい聞いてしまうことがあります。
それでも、「具体的な質問をする」という意識をもつだけで、行動が変わると思います。
感想
全方位、優しさに満ちあふれた本です。
大人も救われます。
読み終わってまず思ったこととが、



こど看さんみたいな人がお父さんだったら、子どもの心が健全に育ちそう…!
でした。
子どものメンタルケアのために「親の目線」で読んでいたはずなのに、なぜか「子ども目線」の感想になってしまいました笑。
こど看さんの包容力があまりにすごくて、大人の私も癒されるような本だったから…かもしれません。
私自身、子育てに悩む日々を送っています。
普段は優しい気持ちで子どもに接していても、子どもにイライラしてしまって、どうしても優しくできない時があります。



そんな時でも心を落ち着かせて、この本のことを思い出したいと思いました!
優しい気持ちになる本です。
育児中の方は、ぜひお手に取ってみて下さい♪