レビュー 人生の名言の宝庫 さくらももこ おすすめ3選『COJI-COJI』他

国民的アニメ『ちびまる子ちゃん』の作者、さくらももこさんのおすすめ作品をご紹介します♪

今回ご紹介するのは、漫画が2作品、エッセイが1作品になります。

チカチカ

さくらさんの作品は、漫画もエッセイも名作揃いです!

目次

おすすめ①『COJI-COJI』(コジコジ)

本の内容は?どんな話?

『COJI-COJI』は、少女向け漫画雑誌『きみとぼく』(ソニー・マガジンズ)にて連載された漫画作品です。

コジコジはメルヘンの国に住んでいます。
コジコジ達の通う学校には、コジコジを中心に個性豊かなキャラクターがたくさん集合している。
今日はどんな物語がくり広げられるのかな…?

『COJI-COJI』(以下、『コジコジ』とします)は、私にとって

人生における名言の宝庫

です。

ここで、コジコジの歴史を振り返ってみましょう。

『きみとぼく』(ソニー・マガジンズ)にて1994年~1997年まで連載。
その後『りぼん』(集英社)に不定期掲載。
・1997年にTBSにてテレビアニメ化
・集英社から新装再編版が全3巻発行
・発売日:新装再編版の1巻が2018年12月25日に発売

コジコジは漫画作品として面白いのはもちろん、登場人物がかわいらしいキャラクターばかりなんです。

連載されていたのが90年代だったにもかかわらず、今も多数のグッズが発売されています。

ストーリーも見た目通りにメルヘンかと思いきや、ちょっと毒舌だったり自虐的なキャラクターがいたり、時には人生の不条理を教えられるストーリーもあります。

『ちびまる子ちゃん』の世界に通ずるものがあります。

チカチカ

コジコジが掲載されていた雑誌『きみとぼく』について、ご紹介します♪

『きみとぼく』とは?

1994年~2000年に発行されていた、ソニー・マガジンズの少女漫画雑誌。
個性にあふれた少女漫画が多数掲載されていた。
『COJI-COJI』の他の掲載作品は、テレビアニメ化もされた村上真紀の『グラビテーション』、二ノ宮知子の『天才ファミリー・カンパニー』、藤田貴美の『EXIT』、くさなぎ俊祈の『TOY’S』などがある。

コジコジの名言

試験の点数が悪いコジコジに、先生が「将来は一体何になりたいんだ?」と聞いた時の答えです。

「コジコジだよ。コジコジは 生まれた時からずーっと将来も コジコジはコジコジだよ」

COJI-COJI
さくらももこ

そして、上記と同じ状況の時に、先生に「毎日一体何をしているんだ」と怒られて、コジコジは次のように答えました。

「盗みや殺しやサギなんかしてないよ。遊んで食べて寝てるだけだよ。なんで悪いの?」

COJI-COJI
さくらももこ

どちらも人間の本質を突いている、素晴らしい名言だと思います!

チカチカ

人は、生きているだけで価値があるんだ。
悪いことをしていない、誰にも迷惑をかけていない、ありのまま生きている。
人間って、それだけでじゅうぶんじゃないの?

人はどう生きるべきなのか、コジコジから学ぶことがたくさんあります。

おすすめ②『ひとりずもう』

出版社:集英社(集英社文庫)
発売日:上・下巻ともに、2014年7月18日
(単行本は小学館より、2007年と2008年に上・下巻のそれぞれが発売)

本の内容は?どんな話?

さくらももこさんの自伝的コミックです。

思春期ならではの異性や生理に関する悩み、親友たまちゃんとの友情、漫画投稿時代の不安や葛藤、学生時代の思い出など、エピソードがもりだくさんです。

チカチカ

絵が本当にかわいくて、どの登場人物もいとおしく思えます。

切ないエピソード

少女漫画雑誌『りぼん』に投稿した漫画の結果がBクラス(選外)で、お風呂で涙を流すシーン。

美人じゃなくても、天才じゃなくても、お金持ちじゃなくても、他に何もなれなくていいから、漫画家になりたかったな…

ひとりずもう
さくらももこ

このシーンがものすごく切なくて、読んでいてもらい泣きしそうになりました。

「何もいらないから漫画家になりたい」、強い思いが痛いほど伝わってきます。

このシーンの他にも、高校卒業後にアメリカ留学に行った、親友のたまちゃんとのエピソードがあります。

たまちゃんとのお別れのシーンも切なくて泣けます。

おすすめ③『そういうふうにできている』

出版社:新潮社(新潮文庫)
発売日:1999年6月30日(単行本は1995年9月1日)

本の内容は?どんなエッセイ?

さくらももこさんの妊娠から出産までの経緯が、ユーモアに描写されているエッセイです。

『そういうふうにできている』を初めて読んだのは、小学生の時でした。

子どもでしたので、妊娠や出産への関心というよりも、ただただ

チカチカ

さくらももこさんのエッセイが読みたい!

という理由で本書を手に取りました。

本のメインテーマにさほど興味がないのにもかかわらず、当時、

「お…面白い!!」

と思ったのをしっかり覚えています。

数年前に妊娠したのをきっかけに、「妊娠中の今こそ読まなきゃ!」と、20年ぶりに本書を手に取って面白さを再確認しました。

さくらさんのユーモアあふれる文章を読むと、妊娠中のプレッシャーが軽くなって、肩の力を抜くことができます。

妊娠中の方はもちろん、そうでない方にも。ぜひおすすめしたい一冊です。

子どもの名前は非公表

さくらさんはこのエッセイで、息子さんの名付けに悩んだことを書かれています。

息子さんの他の名前の候補は本書に書かれているものの、最終的に決定した名前は公表しない、と決断されました。

その理由が、

まだ意思の疎通のできない息子の承諾を得ないまま、名前を公表するのは気の毒だから

とのことです。

さくらさんのこの考えが、息子さんを一個人として尊重されていて、とても素晴らしいと思いました。

親は親、子どもは子どもであって、子どもは親のものではないし、親もまた子どものものではない。

それぞれが一個人として尊重されるべきだと思うんです。

赤ちゃんである息子さんに対して、「子どもに承諾を得ていない」とおっしゃっているさくらさんは、息子さんは自分とは別の存在であるという考えがあるから、ですよね。

私自身も子どもを出産した経験を経たからなのか、本書で一番印象深かったのが、このさくらさんの価値観でした。

チカチカ

さらに、こちらのエッセイにはビートたけしさんとの対談も収録されています。
エッセイだけでなく、対談も読めるなんて…お得感満載です♪


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