国民的アニメ『ちびまる子ちゃん』の作者、さくらももこさんのおすすめ作品をご紹介します♪
今回ご紹介するのは、漫画が2作品、エッセイが1作品になります。
さくらさんの作品は、漫画もエッセイも名作揃いです!
おすすめ①『COJI-COJI』(コジコジ)
本の内容は?どんな話?
『COJI-COJI』は、少女向け漫画雑誌『きみとぼく』(ソニー・マガジンズ)にて連載された漫画作品です。
『COJI-COJI』(以下、『コジコジ』とします)は、私にとって
です。
ここで、コジコジの歴史を振り返ってみましょう。
コジコジは漫画作品として面白いのはもちろん、登場人物がかわいらしいキャラクターばかりなんです。
連載されていたのが90年代だったにもかかわらず、今も多数のグッズが発売されています。
ストーリーも見た目通りにメルヘンかと思いきや、ちょっと毒舌だったり自虐的なキャラクターがいたり、時には人生の不条理を教えられるストーリーもあります。
『ちびまる子ちゃん』の世界に通ずるものがあります。
コジコジが掲載されていた雑誌『きみとぼく』について、ご紹介します♪
1994年~2000年に発行されていた、ソニー・マガジンズの少女漫画雑誌。
個性にあふれた少女漫画が多数掲載されていた。
『COJI-COJI』の他の掲載作品は、テレビアニメ化もされた村上真紀の『グラビテーション』、二ノ宮知子の『天才ファミリー・カンパニー』、藤田貴美の『EXIT』、くさなぎ俊祈の『TOY’S』などがある。
コジコジの名言
試験の点数が悪いコジコジに、先生が「将来は一体何になりたいんだ?」と聞いた時の答えです。
「コジコジだよ。コジコジは 生まれた時からずーっと将来も コジコジはコジコジだよ」
COJI-COJI
さくらももこ
そして、上記と同じ状況の時に、先生に「毎日一体何をしているんだ」と怒られて、コジコジは次のように答えました。
「盗みや殺しやサギなんかしてないよ。遊んで食べて寝てるだけだよ。なんで悪いの?」
COJI-COJI
さくらももこ
どちらも人間の本質を突いている、素晴らしい名言だと思います!
人は、生きているだけで価値があるんだ。
悪いことをしていない、誰にも迷惑をかけていない、ありのまま生きている。
人間って、それだけでじゅうぶんじゃないの?
人はどう生きるべきなのか、コジコジから学ぶことがたくさんあります。
おすすめ②『ひとりずもう』
本の内容は?どんな話?
さくらももこさんの自伝的コミックです。
思春期ならではの異性や生理に関する悩み、親友たまちゃんとの友情、漫画投稿時代の不安や葛藤、学生時代の思い出など、エピソードがもりだくさんです。
絵が本当にかわいくて、どの登場人物もいとおしく思えます。
切ないエピソード
少女漫画雑誌『りぼん』に投稿した漫画の結果がBクラス(選外)で、お風呂で涙を流すシーン。
美人じゃなくても、天才じゃなくても、お金持ちじゃなくても、他に何もなれなくていいから、漫画家になりたかったな…
ひとりずもう
さくらももこ
このシーンがものすごく切なくて、読んでいてもらい泣きしそうになりました。
「何もいらないから漫画家になりたい」、強い思いが痛いほど伝わってきます。
このシーンの他にも、高校卒業後にアメリカ留学に行った、親友のたまちゃんとのエピソードがあります。
たまちゃんとのお別れのシーンも切なくて泣けます。
おすすめ③『そういうふうにできている』
本の内容は?どんなエッセイ?
さくらももこさんの妊娠から出産までの経緯が、ユーモアに描写されているエッセイです。
『そういうふうにできている』を初めて読んだのは、小学生の時でした。
子どもでしたので、妊娠や出産への関心というよりも、ただただ
さくらももこさんのエッセイが読みたい!
という理由で本書を手に取りました。
本のメインテーマにさほど興味がないのにもかかわらず、当時、
「お…面白い!!」
と思ったのをしっかり覚えています。
数年前に妊娠したのをきっかけに、「妊娠中の今こそ読まなきゃ!」と、20年ぶりに本書を手に取って面白さを再確認しました。
さくらさんのユーモアあふれる文章を読むと、妊娠中のプレッシャーが軽くなって、肩の力を抜くことができます。
妊娠中の方はもちろん、そうでない方にも。ぜひおすすめしたい一冊です。
子どもの名前は非公表
さくらさんはこのエッセイで、息子さんの名付けに悩んだことを書かれています。
息子さんの他の名前の候補は本書に書かれているものの、最終的に決定した名前は公表しない、と決断されました。
その理由が、
まだ意思の疎通のできない息子の承諾を得ないまま、名前を公表するのは気の毒だから
とのことです。
さくらさんのこの考えが、息子さんを一個人として尊重されていて、とても素晴らしいと思いました。
親は親、子どもは子どもであって、子どもは親のものではないし、親もまた子どものものではない。
それぞれが一個人として尊重されるべきだと思うんです。
赤ちゃんである息子さんに対して、「子どもに承諾を得ていない」とおっしゃっているさくらさんは、息子さんは自分とは別の存在であるという考えがあるから、ですよね。
私自身も子どもを出産した経験を経たからなのか、本書で一番印象深かったのが、このさくらさんの価値観でした。
さらに、こちらのエッセイにはビートたけしさんとの対談も収録されています。
エッセイだけでなく、対談も読めるなんて…お得感満載です♪