レビュー 瀬尾 まいこ『夜明けのすべて』人のあたたかさに気づく一冊

「そして、バトンは渡された」で2019年本屋大賞を受賞された瀬尾まいこさんの小説「夜明けのすべて」を紹介します。

本作品は2024年に三宅唱監督で映画化されています。

目次

作者や出版社は?

作者:瀬尾 まいこ
出版社:文藝春秋(文春文庫)
発売日:2023年9月5日(単行本は2020年10月22日発売)

チカチカ

瀬尾まいこさんの心あたたまる小説です。
人に優しい自分でいたいなと思えます。

こんな人におすすめ!

こんな人におすすめします

癒しがほしい
ほっこりしたい
心温まる小説が読みたい
人間関係に疲れている

どんな人にもおすすめですが、特に上記のような気分の時におすすめしたいです。
読むと幸せな気持ちになれますよ。

読んだきっかけ

映画化されたのがきっかけでこの作品を知りました
管理人の推しである松村北斗さんが映画で主役の山添くんを演じています
原作を読みたい!

松村さんはアイドルグループSixTONESに所属していて、俳優としても大活躍されています。

チカチカ

管理人はSixTONESの松村北斗さんを応援しています!

映画を観た人の感想をSNSで検索してみると、それはもう絶賛ばかりでした!

「優しい映画」「心があたたかくなる映画」など…。

映画を観たい、その前にどんな話なのか原作を読みたいな、ということで購入しました。

本の内容は?どんな話?

栗田金属に勤める同僚の藤沢さんと山添くん
二人はそれぞれPMS(月経前症候群)とパニック症候群という病気を抱えています。
そんな二人が、ひょんなことからお互いに病気を抱えていることを知り…。

藤沢さんと山添くんは、お互いの病気を知っていることで気を遣う必要がなくなり、時には「どうしたら相手の症状を和らげることができるか」と気にかけてサポートします。

二人は積極的にコミュニケーションをとるようになります。

そこにはとてもやさしい穏やかな時間が流れています。

読んでこう変わった!

人間が好きになる

人間関係で気を遣っていると、それが原因で疲れたりストレスになったりすることがあります。
だけど人を癒してくれるのも人なんですよね。

やっぱり人って人の中で生きるものなんだなって。

藤沢さんという同僚がいる山添くんがうらやましい。
山添くんという同僚がいる藤沢さんがうらやましい。

気を遣わずに何でも気楽に話せる、こんな関係の人ってなかなかできない。
人との会話って楽しいもので、それだけで気分がスッキリしたり幸せを感じたりします。

チカチカ

人と触れ合うことのあたたかさに改めて気づくことができます!

前を向いて歩いていこうと思える

藤沢さんも山添くんも病気によって苦しい思いを抱えています。
だけど閉じこもっているわけにはいかない。
自分でできる仕事を探して働きに出ます。

遠くに出かけるのがつらい時は近い場所に出かける、電車に乗れないなら移動手段を自転車に変える。
できないからあきらめるじゃなくて、できることから始める山添くんがとても魅力的でした。

感想

会話のテンポが良い

藤沢さんと山添くん、二人の会話のテンポが良くて面白かったです。
最初はただの会社の同僚としての関係でしたが、いつのまにかお互いが気を遣わずにいられる安心できる存在になっていました。
それがすごく自然な流れでスイスイと読みました。

淡々とした日々

大きい事件は起きずに、淡々とした日々が流れていきます。
それが読んでいてとても心地良かったです。

恋愛でもない、友人でもないと書いてありましたが会社の同僚が病気になった時に心配したりお見舞いに行ったりしたくなる気持ちはもう「友情」と言って良いのでは?と思いました。

小説を読むのは何年ぶり?というぐらい久しぶりだったのですが、瀬尾さんの書かれる文体はとても読みやすくてスイスイと頭に入ってきました。

チカチカ

ページをめくる手がとまりませんでした。
普段本を読まない人にもおすすめしたいです。

瀬尾まいこさんの小説が大好きになりました。
他の本も読んでみようと思います!

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映画「夜明けのすべて」の感想をこちらの記事で紹介しています。

瀬尾まいこさんの「そして、バトンは渡された」のレビュー記事もあります。

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