原作小説はこちらです。
映画『夜明けのすべて』見てきました!
瀬尾まいこさん原作の映画「夜明けのすべて」を見てきました。
原作小説の優しい雰囲気がそのままの心があたたかくなる映画でした。
私も頑張ろう、前に一歩ずつ進んでいこうと思える、背中をそっと押してくれるような作品です。
映像がとても美しかったです!
原作を先に読んでおいたほうがより話に入りやすくていいかなと思いました。
どんな話?
栗田科学に勤める同僚の藤沢さんと山添くん。
二人はそれぞれPMS(月経前症候群)とパニック症候群という病気を抱えています。
そんな二人がお互いに病気を抱えていることを知り、お互いの理解者となります。
そこから気の置けない関係になり、二人で過ごす時間はとても穏やかなものになっていきます。
原作との相違点
以下、ネタバレ含みます。
↓↓↓
原作を先に読んでいると相違点を探してしまいますね。
ここが違う、なんで変えたんだろう?
そんなことを考えながら見ていました。
特に気になった相違点は次の通りです。
・原作では主役二人の勤める会社が「栗田金属」→映画では「栗田科学」
・原作では主役二人は同僚のまま、映画では藤沢さんが転職する
まず、社名を「栗田科学」に変更したのはプラネタリウムのシーン撮影のためですね。
会社のイベントでプラネタリウムを開催します。
とても素敵なシーンでした。
この映画の中でもとりわけ印象深い場面と言って良いかもしれません。
このイベントでの上白石萌音ちゃんの語りが心地良すぎて、それ目当てにまた見に行きたいぐらいです。
映画ならではの美しい映像でした。
そしてもうひとつの相違点。
藤沢さんが転職活動を始めたことは意外でした。
転職活動を進めていても
いやいや、最終的にはやっぱり居心地の良い栗田科学で働きたい、
ここが私の居場所だ、ってなるんじゃないの?
って思いながら見ていたら…。
本当に退職しちゃった!
さ、寂しい…。
せっかく山添くんと親しくなれて病気の理解者でもあったのに。
この藤沢さんの退職は原作とは大きな相違点ですね。
大きく変更したってことは、何か大事な意図があるんでしょう。
なんでだろうなんでだろう…?
ずーっとぐるぐると考え込んで、それでもよくわからなくて。
購入したパンフレットを読むと、山添くんを演じた松村北斗さんの考えが書いてありました。
松村さんによると、山添くんの「(藤沢さんに)出会えてよかった」という映画の最後のほうにあったセリフ、このセリフから読み取れるように藤沢さんが退職したことで藤沢さんは山添くんにとって過去の人になった…とのことでした。
すごく腑に落ちたというか、納得してしまいました。
過去の人になったけれどとても大切な出会いだった、これからも山添くんの心の中には藤沢さんは残り続ける…ということでしょうか。
それを強調するためのエピソードが藤沢さんの退職?
退職することで、より藤沢さんの存在の大きさが際立つということ?
うーん難しい。
監督の意図はあっても、どんな解釈をするのかは映画を見た人次第だ。
はっ、こちらに委ねられている…?
たとえ正解にたどりつけなくても。
こうやってぐるぐると考えることをこれからも続けたいなあと思うのでした。
感想
映画「夜明けのすべて」で思い出すのは、美しい映像、主役二人の優しさ、友情…。
悩みを抱えている人に手を差し伸べてくれるような、そんな作品でした。
見た後には「あのシーン素敵だったな」「あの行動はどういう意図だったのかな?」と、いつまでも幸せな気分で考えたくなります。
そんな心に残る映画でした。
また何度でも見たいなあと思います。
関連記事
原作小説の記事も書いていますので、こちらもあわせてどうぞ。