子どもの心を大切にしたい、優しい子に育ってほしい、そのためにどんな育児をすればいいのだろう?
そんな疑問に答えてくれる本を紹介します。
読み終わった時にはきっとあたたかい気持ちになります。
作者や出版社は?
児童精神科医の佐々木正美さんの本です。
佐々木さんは子どもの精神医療が専門で、育児に関して多数の著書を出版されています。
こんな人におすすめ!
子どもに優しい心の持ち主になってほしい
子どもが親からの愛情で満たされるような子育てをしたい
幸せな人生を子どもと一緒に歩みたい
お子さんのいらっしゃる方みなさんにおすすめです!
読んだきっかけ
本屋で育児本の棚を見ていた時に、タイトルに惹かれて手に取りました。
中身を確認すると素敵な言葉がたくさん書かれていたので「この本はじっくり読みたい!」とすぐに購入を決めました。
本の内容は?どんなことがわかった?
親が愛することで子どもは「本当のいい子」になる
「いい子」とは大人にとって「都合のいい子」のことです。
子どもの心の育てかた 佐々木 正美
いい子だからかわいがるのではなく、かわいがるから本当のいい子になるのです。
最初から「いい子」はいない、親や周りの大人がかわいがることによって「本当のいい子」になるんですね。
大人にとって「都合のいい子」は周りに気を遣って「いい子」の振りをしている可能性もありますね。
我慢をしていて自分を出すことができていないかもしれない、そう思いました。
子どもが「いい子だからかわいがる」は、大人にとって都合のいい時はかわいがるけれど、都合の悪い時はかわいがらないという意を含んでいるようにも聞こえます。
この順番を間違えないようにしたいです。
この世でもっとも純粋な愛情は、親が子を思いやる気持ち
本当の愛情というのは、ただひたすら相手の幸福を願う感情です。
子どもの心の育てかた 佐々木 正美
この世にある愛情のなかで、もっとも純粋な愛情に近いものが、親が子を思いやる気持ちだと思うのです。
親は子どもに「頭の良い子になってほしい」「優しい子に育ってほしい」とさまざまな期待をしたり見返りを要求したり、時にはイライラすることもあります。
それは当たり前のことなので、100%純粋な愛情とまではいきませんが、もっとも純粋に近いのが親の愛情です。
本当にその通りだなあと、強く共感しました。
恋愛は相手が自分に何をもたらしてくれるのか、自分のメリットを考えている自己愛。
プレゼントだったり優しさだったり、様々なメリットがありますね。
それに引き替え、子どもへの愛は絶対的なもので揺らぐことはありません。
子どもが何をしようと変わりません。
恋愛には別れがあるけれど、子どもとは別れることなんて考えもしません。
親と子どもは絶対的な愛情で結ばれているのですね。
この本から得られた気づき
土台となる乳幼児期を大切にしよう
人格形成も建築物も、もっとも大切なのが土台です。
3歳ぐらいまでの乳幼児期が人格形成において土台となる時期だそうです。
じゃあこの時期に何をすればいいの?
それはね…
・子どもがしっかり親からの愛情を感じられるようにする
・家庭でやるべき養育を大切にする必要がある
土台は一番やり直しがしにくい部分です。
大人になってからはやり直しが簡単、子どもの頃にさかのぼっていくほど、やり直しは難しくなります。
子どもが小さい時ほど大切に愛情をもって接しようと、改めて誓いました。
どんな時も子どもを愛そう
本書を読んで、どんな時にも「あなたのことが大好き」という態度で子どもに接することの重要性がよく理解できました。
子どもがいつも親からの絶対的な愛情を感じられるような存在でいたいですね。
言葉で伝えるのは簡単。
言葉にしなくても態度でそう伝えられるようになりたいです。
感想
子どもの成長のために読んだつもりが、親の自分が本の内容に癒されました。
とても優しい気持ちになる本でもあります。
書ききれなかった本書の印象深い言葉を紹介します。
金銭で物を買い与えるより、手塩にかけて育ててください。
子どもの心の育てかた 佐々木 正美
子どもののぞみ通りに手をかけすぎたから、子どもがダメになるなんてことは基本的にあり得ません。
子どもの心の育てかた 佐々木 正美
子どもを産み、育てるという行為ほど、人間的で創造的な活動を、私はほかにまったく知りません。
子どもの心の育てかた 佐々木 正美
子育てに迷っている時に「これでいいんだよ」と、親の背中をそっと押してくれる。
そんな心が温かくなる本でした。
そして、この本を読むと子どもに会いたくなります。
次に子どもに会った時にいっぱい愛情を伝えよう、これからも今まで以上に子どもを大事にしよう、そう強く思います。